鋼FA24話補足 腹の中~エドの背中に萌えている訳じゃない - 2009.09.25 Fri
しかし、何ていうタイトルだ(笑)
で、何が言いたいのかと言いますと・・・子供たちだけを戦場に残していく大人たちのシーンです。ここで中尉の拳銃を受け取ったエドが森の中に走り去っていく、その背中チラリズムな後ろ姿を大佐がじ~~~~~っと見つめているんです。
ここで私自身は背中チラリのエドに萌えつつ、「あ~こういう腐女子受けするシーンを入れるようになったら鋼FAもおしまいだな~」なんて不埒な事を考えていた訳です。ロイエドの皆さん、ごめんなさい。
いや、違う。私が本当に謝らなきゃいけないのは鋼FAのスタッフに対してです!
ここで大佐がエドの後ろ姿をじっと見つめていたのは、そういう事じゃないんです。そんなことはもう分かり切った事なんですけど。
腐っていたのは私の目と心です(笑)
◆◆◆
鋼の中では、エドもアルも「子供」として扱われています。
軍でも少佐相当ですからそれなりの扱いは受けていますし、態度もでかいですけど、どこか子供として守られている感があります。
一話から強調されていたのは、ヒューズのエルリック兄弟に対する扱い方。原作以上に「子供」として心配している様子が強調されていました。それは尺の問題があってヒューズとのかかわりを丁寧に書けない事情があったからかも知れませんがそれにしても随分・・・と私は思いました。これには何か訳があるに違いないと。
その答えがいつ出るかとずっと待ち続けていました。
(ここで第一話に関してすごい引っかかりがあるんですけど、書くと猛烈に長くなりそうなのでどうしよう・・・第一話のあそこだけ、どうしても無かった事にしたい部分があります。)
中尉のエルリック兄弟に対する扱い方もまた、子供です。タッカーの件での「見ない方がいい」等。ロス少尉も、最後まで「子供」として接してきました。もちろん、アームストロング少佐も。
14~5歳の子供って、大人から対等に扱われたいお年頃です。でも本当の意味でに対等に扱ってしまってもまずい微妙なお年頃でもあります。その辺を他の大人たちは上手くバランス取って接しているなあ~と思います。
大佐だけ、ある意味マジ対等になってませんか?
(都合のいいときだけ子供扱いしてるけど。その辺が中途半端で中尉に指摘されたりしてますがその時点では自覚ないですよね)
そういうところって子供は敏感に察しますよね?だから兄弟は大佐に対してああいう態度なのかなあ?とも思えます。
ああ、前置きが妙に長くなってます。
要はここでエドの背中を見ながら、大佐は「子供」を戦場に残すということの本当の意味を考えていたんじゃないかと。
ヒューズが第一話(二話だったかも)で盛んに言っていた事。
あんな子供を国家錬金術師にして、有事の際に(イシュヴァ―ルのような)戦場に送りだし地獄を見させるのか・・・・という事を。
ヒューズが言った「地獄」と大佐が「とうに見たさ」と言っていた「地獄」では意味が違います。
中尉が「戦場に子供だけ残して行けるわけないでしょう」と言ったシーンでは大佐の顔だけ見えません。心配している中尉とノックス先生と、残るという子供たちの姿だけが映ります。眉間にしわを寄せて黙って聞いている大佐のアップがチラリと入った後、中尉がエドに銃を渡します。それは子供だけを残していかなければならない事に対して中尉が出した答えです。躊躇いながらもエドはそれを受け取り走り去っていきます。
その後ろ姿をじっと見て考える大佐のシーンがエドの背中と被るようにしてあります。
ここがとても印象的で引っかかるようになっているのは、次のノックス先生の自宅シーンに繋げるため。
対等であることが兄弟たちにとって良かれと思っての事なのでしょうけれど、それが勘違いであったと言う事に気が付き、考え直して、決断して、行動に出る。
子供たちはもう戦場に送りだしてしまったのですから、残った大人は彼らを出来るだけフォローするように動くだけです。
ノックス先生の自宅で、大佐は初めて「戦場に子供たちだけ残してきた」と握った手を震わせて言います。中尉はそれにちゃんと気が付いている。中尉の言葉の受け売りだと大佐は言い訳していますが、本心から出た言葉であることに間違いはありません。そういう大佐の心を中尉はしっかり捉えています。それをああいうセリフで言ってのける中尉に私は惚れなおします。
ノックス先生も、子供たちの未来を思い、心配してくれる大人の一人です。
最悪なのは、ここまで決断して行動に出たのに全部裏目に出たって事ですね。ああ、大佐お気の毒。
それにしてもアニメ鋼FAはどこまで深く原作を読みこんでいるんだろうと、思います。
こんな大佐の表情一つ、あるか無いかでここまで違うのかと。
表面に出てくるものは100%ではないけれど、噛み砕いて練り直して根っことなるものは100%以上伝えようとしているんじゃないかと思います。
<追記>
もうちょっと練り込んでから書けばよかったと、今になって思います。勢いで書いちゃったので纏まり無いですね・・・。
ま、勢いも大事ってことで・・・。
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