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道の前に立ち塞がるもの - 2010.04.03 Sat

鋼FA49話の追加シーンにヒューズの墓参りがありました。
大佐は晴れ晴れとしたいい表情をしていたのに対して、中尉はちょっと心配そうな表情でそれに応えていたのが印象的でした。

このシーンはもしかしたらアレのために?と前の記事で書いたその「アレ」について。
アレはこの後来る1つのエピソードに絡んで2つあります。

ここから先は原作未読の方には大いなるネタバレとなりますのでご注意ください。
また、原作を読んでいること前提で話を進めていきますので細かい説明は省きます。

エピソードは言わずと知れたコミックス23巻。94話「復讐の炎」95話「烈火の先に」に当たる部分です。
アレの1つ目はお話の構成上、この先のエンヴィー戦でのキーパーソンとなるヒューズの存在を視聴者に思い起こさせる為。
もう1つは大佐のエンヴィー殺害の是非を問うあの展開に対する鋼FAの何らかの仕掛けではないかという事。

ラストは焼殺してもいいのに、真犯人であるエンヴィーは何故手にかけてはいけないのか?ラスト戦は正当防衛?でもエンヴィーはいたぶり殺し?だったらさっさと殺っちまえばいいのか?繰り返し出てくるテーマでもある「復讐の連鎖」をここにも持ってくるのか?しかし大佐の復讐をここで止める意味はあるのか?中尉が留めさしても殺っちまうことに変わりはない。

雑誌発表時にも、コミックス発売日にもそういう話は持ち上がっていたと思います。私は原作を割りと素直に受け止めて納得してしまったのでそういう突っ込みを見ていて考えさせられてしまいました。どれもこれも一理あるような気がしてしまいます。

大佐はヒューズの復讐のためにエンヴィーを殺しても別にいいと思います。
この場でなければ。

「復讐の連鎖をとめる」というテーマはスカーとウィンリィのエピソードで1つの方向が提示されているのでここで繰り返す問題ではないと思います。このテーマに関しては人としての心の葛藤あってのことなのでホムンクルス相手では成り立たないような気がします。

執拗に相手をいたぶる描写があるのはその残虐性の是非を問うためではなく、大佐がいかに頭に血が上って我を忘れているかを表現するためのものだと思います。(ドラマチックに漫画そのものを盛り上げるための演出もあるのかも)

大佐が道を失わない為に・・・それは復讐とか残虐さとか人としての道とかではなく、ここまで計画して多くの人を巻き込んで動き出してしまったこの約束の日の クーデターそのもののことなんじゃないかと私は思います。それは遠くイシュヴァールのあの日から進んできた道だから。今ここにいる大佐はこのクーデターに かかわって動いてくれているたくさんの人の思いを受け止める器となっています。ここでその器が個人的な復讐の思いに駆られて壊れてしまってはいけないのです。

大佐の中に、いつかヒューズの仇を!という思いはずっとあったと思います。それを成就してもいいんです。でもこのタイミングではまずい。完全に目的を見失っている大佐を心配しているのは中尉とエドです。スカーは・・・まあ心配はしてないかもしれないけど気にはかけてるかな。
中尉とエドは大佐とヒューズの絆を知っていて、尚且つ大佐の進もうとしている道を知っているから。スカーは自分が復讐に駆られていた時の視野の狭さを自覚しているから。

復讐を達成して(精神的に)燃えつきで灰になってしまってはこの先クーデターが成功することはないでしょう。多分一番危惧されるのはこの点なんじゃないかと思います。
また、仮に燃え尽きずにそのままの勢いで登りつめたとしても、そういう精神状態で周りが見えなくなってしまっていてはクーデター初動の複雑な采配をこなせるとも思えません。

諭している人たちの台詞が堕ちるとか畜生道とかなので話をややこしくしているような気がします。
状況説明としてはスカーの「あのままでは自らの炎でおのれの心も焼きつくすだろう」という台詞が、説得の台詞としてはエドの「大佐の目指しているのはそんなんじゃないだろう!!」が正解なのかなあと、私の中では思っています。

ただ、すっかり頭に血がのぼって我を忘れている大佐をこちら側に引き戻すためにはあのくらいのハッタリが必要だったのかもしれません。いや中尉はハッタリでなく本当にやりますね、きっと。

大佐がヒューズの墓前で決意したものは「友と誓った行くべき道」に向かっていくためのもので「友の復讐」に向けたものではない。大佐がこの国の実権を手に入 れるための戦いであって、個人的な復讐の為の戦いではない。だからこそあの表情で墓前にいたのだと、私は思います。そこのところをハッキリさせるための墓前シーン挿入でもあったのかな?と。

もしかしたらFAの中尉は大佐がこの戦いの中で「復讐」に囚われてしまう可能性を察していたのかもしれません。深読みしすぎでしょうかね?(笑)戦いの途中でホムンクルスとかかわるだろうと予想できますし、その中にヒューズ殺害実行犯がいることは判っています。事を起こす前に墓参りするほど大佐のヒューズに対する思いは深いですし、ラスト戦を目の前で見てるわけですから・・・。(ラスト戦に関しては、殺 らなきゃ殺られる状況で尚且つ中尉のピンチでもあったわけなのでエンヴィー戦と一緒にすることは出来ませんが)

ちょっとこの人今は爽やかな表情でいるけど、ヒューズの仇にあってもその顔でいられるかしら?我を失わないで目的を遂行することが出来るのかしら?とか、思ってないですか?心配していないですか?中尉??

さて鋼FAは大佐VSエンヴィーの結末をどうつけてくれるのか?この複雑な大佐説得シーンを、どう料理してくれるのか?私は大幅な台詞改変を期待してみたいと思います。

同じようなことを、30話イシュヴァール前にもやって玉砕してる自分。懲りない(笑)。
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● COMMENT ●

04/05 17:19 kobachi様 拍手&コメントありがとうございます。
こんなへっぽこ記事にまで・・・ということで御礼だけでも言わせてくださいませ。この先の展開をしかと見守りたいですね。


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